“とばしり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
飛沫81.3%
余沫6.3%
余波6.3%
6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だんだん山間の溪流に沿うて降って行きますと、奔流ほんりゅうの岩に激して流るるその飛沫とばしりが足もとに打付けるという実に愉快なる光景であります。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
竜之助は、微笑を以て言下に果し合いの申込みを引受けて、その微笑の余沫とばしりを冷やかに壮士のかおに投げる。壮士も剛胆なもので、従容自若しょうようじじゃくとして懐中から紙を取り出して
「君、御苦労だが警察署まで一緒に来てくれ給え。君の伯父さんが現場から引致いんちされたものだからね、つい君にも余波とばしりがきた訳さ」
P丘の殺人事件 (新字新仮名) / 松本泰(著)
泥か何かのとばしりがついた跡ででもあるやうに、小黒くにじんでゐる。あとでそつと摘み洗ひにして見よう。
桑の実 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)