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『坂』
ふりがな文庫
『
坂
(
さか
)
』
神無月、日は淡々と 夕ぐれの雲ににほへば、 眼路ひくき彼方に薄れ あはれなる遠樹ぞ見ゆる。 畦をゆく斑の牛と 黄牛は声も慵く、 今は皆刑の場に 皮剥がれ紅く伏しなむ、 かく思ひ定めし如く とぼとぼと霧にまぎれぬ。 素枯野のあなた、沼尻の、 …
著者
末吉安持
ジャンル
文学 > 日本文学 > 詩歌
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約1分(500文字/分)
朗読目安時間
約1分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
場
(
には
)
刑
(
しおき
)
終極
(
はて
)
眼路
(
めぢ
)
荻
(
をぎ
)
遠樹
(
えんじゆ
)
剥
(
は
)
彼方
(
かなた
)
慵
(
ものう
)
斑
(
まだら
)
沼尻
(
ぬじり
)
畦
(
あぜ
)
薄
(
うす
)
髑髏
(
どくろ
)
黄牛
(
あめうし
)
題名が同じ作品
坂
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)