“水葱”の読み方と例文
読み方割合
なぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広野の中に刀禰とねの大河が流れていた。こも水葱なぎに根を護られながら、昼は咲き夜は恋宿こいするという合歓ねむの花の木が岸に並んで生えている。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
男は草の中にたたずんだ儘、茫然と庭の跡を眺めまはした。其処には半ば埋もれた池に、水葱なぎが少し作つてあつた。水葱はかすかな新月の光に、ひつそりと葉をむらがらせてゐた。
六の宮の姫君 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)