“退路”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にげみち66.7%
たいろ33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
おりからはげしい疾風はやてさえつのって、みことのくぐりられた草叢くさむらほうへと、ぶがごとくにせてきます。その背後はいごは一たいふか沼沢さわで、何所どこへも退路にげみちはありませぬ。
武右衛門と孫右衛門は左角の鍵屋の軒へ忍んで北谷口で逸する敵の退路にげみちを切取ると共に先頭さきに立つ一人を斬る。荒木、渡辺の二人は万屋の小影に身をひそめて又五郎と附人に当る。
鍵屋の辻 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
彼は始め階上にひそんでいたが、私たちをうまくやり過ごしたところで階段を下りて逃げだしたが、出口に頑張がんばっていた山城刑事に退路たいろたたたれ、たじろぐところを追いすがった折井刑事に組みつかれ
疑問の金塊 (新字新仮名) / 海野十三(著)