“退儀”の読み方と例文
読み方割合
たいぎ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌朝よくあさ眼がめると硝子戸ガラスどに日が射している。たちまち文鳥にをやらなければならないなと思った。けれども起きるのが退儀たいぎであった。
文鳥 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
二人はいよいよ身を斜にして道を譲りながら、ふと見れば、乱れた島田のたぼあやくせのついたのもかまわず、歩くのさえ退儀たいぎらしい女の様子。矢田は勿論もちろんの事。
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ことに今日けふあたま具合ぐあひくないので、ぜんむかつても、御米およね何時いつものやうつとめるのが退儀たいぎであつた。つとめて失敗しつぱいするのはなほいやであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)