“退引”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のっぴき71.9%
のつぴき12.5%
のっぴ10.9%
のきひ1.6%
のきひき1.6%
のつぴ1.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
退引のっぴきはできませんから、寄るとさわるとこれが行末と、これからその結着ということに座談が落ちて行かないということはありません。
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
たま退引のつぴきならぬ義理で、日本座敷の宴会に招かれると、博士は二三杯の酒で紅茸べにたけのやうにあかくなつた顔をにこにこさせながら
それでお母さんは退引のっぴきさせないように、葉書や切手はもとよりのこと通信に必要な品を一切お父さんの机の引出しに揃えて置く。
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
奥村主殿は、退引のきひきさせず申付けます。
天保の飛行術 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
美濃紙一枚ほどの絵図面が、退引のきひきさせず見る人の注意を引き摺って行くのです。
大江戸黄金狂 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
席開せきびらきといふので、わたくしもおまねきにあづかつたが、其時そのとき是非ぜひ伊豆屋いづやさんなんぞと一しよに、参席あがつもりでございましたが、残念ざんねんな事には退引のつぴきならぬ要事ようがあつて、到頭たうとう参席あがりませぬでしたが……。