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退引
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のつぴき
ふりがな文庫
“
退引
(
のつぴき
)” の例文
偶
(
たま
)
に
退引
(
のつぴき
)
ならぬ義理で、日本座敷の宴会に招かれると、博士は二三杯の酒で
紅茸
(
べにたけ
)
のやうに
紅
(
あか
)
くなつた顔をにこにこさせながら
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
事理の徹つた
退引
(
のつぴき
)
ならぬ青年の問に、母が何と答へるか、美奈子は胸を顫はしながら待つてゐた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
岡つ引風情に
斯
(
か
)
う丁寧な挨拶をするのは、いづれ
退引
(
のつぴき
)
ならぬ頼みがあつてのことでせう。
銭形平次捕物控:204 美女罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
知たる我ゆゑ
退引
(
のつぴき
)
成
(
なら
)
ず四五十兩位の金を
貸
(
かす
)
に
違
(
ちが
)
ひ無しと
目的
(
みこみ
)
をつけ夫より藤澤宿を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
何
(
なに
)
もいざこざはない、
話
(
はなし
)
は
歸
(
かへ
)
つて
來
(
き
)
てゆつくりするが、
此
(
これ
)
から
直
(
す
)
ぐに
筑波山
(
つくばさん
)
へ
參詣
(
さんけい
)
だ。
友達
(
ともだち
)
の
附合
(
つきあひ
)
でな、
退引
(
のつぴき
)
ならないで
出掛
(
でか
)
けるんだが、お
秋
(
あき
)
さん、お
前
(
まへ
)
を
呼出
(
よびだ
)
したのは
他
(
ほか
)
の
事
(
こと
)
ぢやない、
路用
(
ろよう
)
の
處
(
ところ
)
だ。
一席話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
平次は八五郎の後ろから、穩かな調子で——が
退引
(
のつぴき
)
ならぬ問ひを投げかけました。
銭形平次捕物控:174 髷切り
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
も達し家主の身に取ても
然樣
(
さやう
)
なることの
知
(
しれ
)
し上は
打捨
(
うちすて
)
ては役儀も
濟
(
すま
)
ざること故夫々に
手配
(
てくばり
)
なし御番所へ願ひ出るにより此時の證據人に
相違
(
さうゐ
)
無く御
立下
(
たちくだ
)
されよとお光
倶々
(
とも/″\
)
退引
(
のつぴき
)
させぬ
理詰
(
りづめ
)
の
談
(
だん
)
じに忠兵衞は
暫時
(
しばし
)
物
(
もの
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
平次は妙なことを——だが、
退引
(
のつぴき
)
させずに言ひ出すのです。
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
扨又番頭久兵衞は今日文右衞門の一件にて五兵衞始め一
同
(
どう
)
呼出
(
よびいだ
)
されしゆゑ
流石
(
さすが
)
の
惡黨
(
あくたう
)
も
如何
(
いかゞ
)
成行
(
なりゆく
)
やと
竊
(
ひそ
)
かに心配なし居たる折柄
※
(
はか
)
らず後藤半四郎入り來り
退引
(
のつぴき
)
させずお秀の離縁状は
取
(
とら
)
れる事になりしかば若旦那五郎藏歸り來らば早々離縁状を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
平次は
退引
(
のつぴき
)
させずに追究しました。
銭形平次捕物控:278 苫三七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
退
常用漢字
小6
部首:⾡
9画
引
常用漢字
小2
部首:⼸
4画
“退”で始まる語句
退
退屈
退治
退出
退嬰
退儀
退潮
退却
退去
退散