“さわぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
46.4%
騒動20.3%
5.8%
騒擾5.8%
騷擾4.3%
騷動2.9%
澤木1.4%
事件1.4%
喧噪1.4%
喧騒1.4%
1.4%
波風1.4%
活劇1.4%
紛擾1.4%
諠譁1.4%
騒唄1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その後お嫂様ねえさまにお目にかかった時、「去年御病気の終りの頃、こんなさわぎがあったなら、どんなにお気の毒な思いをしたでしょう」
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
ところで大津法学士は何でも至急に結婚して帰京の途中を新婚旅行ということにしたいと申出たので大津家は無論黒田家の騒動さわぎ尋常ひととおりでない。
富岡先生 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
人生じんせい解悟かいごむかつて自由じいうなるふか思想しさうと、おろかなるさわぎたいする全然ぜん/\輕蔑けいべつすなは人間にんげん以上いじやうのものを未甞いまだかつらぬ最大幸福さいだいかうふくです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
耳を聾する許りの騒擾さわぎが、夕立のれ上る様にサツと収つて、三百近い男女の瞳はその顔にあつまつた。
足跡 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
たとへば騷擾さわぎに目覺めし母の、燃ゆる焔をあたりにみ、我兒をいだいてにげわしり 三七—
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
カピ長 この騷動さわぎ何事なにごとぢゃ? やア/\、ながけんて、ながけんを。
ひげむしやの鳥居とりゐさまがくちから、ふた初手しよてから可愛かわいさがとおそるやうな御詞おことばをうかゞふのも、れい澤木さわぎさまが落人おちうど梅川うめがはあそばして
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
同藩どうばん澤木さわぎ言葉ことばのいとゑをたがへぬるとも、此約束このやくそくけつしてたがへぬ、堪忍かんにんせよと謝罪あやまつておあそばしたるとき氣味きみのよさとては、月頃つきごろつかへがりて、むねのすくほとうれしうおもひしに
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
桜馬場さくらのばばの目明し駒蔵の手先味噌松というのが金山寺味噌の担売かつぎうりをして平常八州屋へ出入りしているという因縁で、始めからこの事件さわぎへ駒蔵が首を突っ込んでいることだった。
ぽぷらのに、どつとまると、それからの喧噪さわぎふものは、——チチツ、チチツと百羽ひやつぱ二百羽にひやつぱ一度いちどこゑて、バツとこずゑ飛上とびあがると、またさつえだにつく。むわるわ。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
休暇になつてからの学校ほど伽藍堂がらんどうに寂しいものはない。建物が大きいのと、平生耳を聾する様な喧騒さわぎに充ちてるのとで、日一日、人ツ子一人来ないとなると、俄かに荒れはてた様な気がする。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
聞付きゝつけスハ切腹の御上使と一家中色を失なひさわぎける表門には御上使とある開門かいもんしければ主計頭には急ぎ玄關へ通り越前守に對面たいめんありて上意の趣きを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
かくは波風さわぎを起こせるなり。
小むすめ (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
本艦ほんかん一令いちれいした推進螺旋スクルーなみつて進航しんかうはじめた。規律きりつたゞしき軍艦ぐんかん甲板かんぱん、かゝる活劇さわぎあひだでもけつしてその態度たいどみだやうことはない。
急造にはかづくりの新聞だから種々いろんな者が集まつたので、一月経つか経たぬに社内に紛擾さわぎが持上つた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
二三町も往ったところで、諠譁さわぎの声がますます遠くなったので、やっと立ち停まって背後の方を見た。怪しい者たちの姿はもう見えなかった。
太虚司法伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
「今夜は廓の騒唄さわぎが一向きこえないようだな」と、外記は縁の柱にもたれながら耳を傾けた。
箕輪心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)