さわぎ)” の例文
新字:
「伜の萬次郎は恐ろしい道樂者で、昨夜も歸らなかつたと言ふが、今朝のさわぎの後で氣が付くと、二階の自分の部屋へ入つて、グウ/\寢て居た」
人生じんせい解悟かいごむかつて自由じいうなるふか思想しさうと、おろかなるさわぎたいする全然ぜん/\輕蔑けいべつすなは人間にんげん以上いじやうのものを未甞いまだかつらぬ最大幸福さいだいかうふくです。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
海蛇丸かいだまるわが弦月丸げんげつまる右舷うげん衝突しやうとつして、かぜごとそのかたち闇中やみぼつつたのちは、船中せんちゆうかなえくがやうさわぎであつた。
蹴飛すやら打つうたれつつかあひはては四邊もしんやみ上を下へとかへしけり斯るさわぎを見濟して捕手の役人聲々に上意々々と踏込ふみこむにぞ惡者わるもの共は是を聞コリヤたまらぬと一目驂もくさんやみを幸ひはう々に後を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
上句あげくには、いつだまれとか、ふな、とかと眞赤まつかになつてさわぎかへす。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
もとよりかゝ巨魚きよぎよくることとてとても、引上ひきあげるどころのさわぎでない、あやまてば端艇たんてい諸共もろとも海底かいてい引込ひきこまれんず有樣ありさま、けれど此時このときこの鐵鎖くさり如何どうしてはなたれやうぞ、沙魚ふかつか、わたくしけるか
見て大いに驚き盜人は何所へゆきしやらんと家の隅々すみ/″\までさがしけれども最早もはやのがれ行しと見えてには切戸きりどの明て有しかば若い者共表へ走り出其所そこ此處ここよとたづねけるにまたとなりの伊勢屋三郎兵衞方にても盜賊入たりとて大いにさわぎ立ち男共大勢立出見るに板塀いたべいの上を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ひそかにうかゞふに何事もなしさて不審ふしんとは心に思へど色にもあらはさずすでに其夜も五ツ時と思ふころ毒藥どくやくかう總身そうしんに廻り感應院はにはかに七てんたうしてくるしみ出せば寶澤はさもおどろきたる體にてなきながらまづ近所の者へ知せける土地ところの者共おどろあわ早速さつそく名主なぬしへ知せければ名主も駈付かけつけ醫者いしやくすりさわぎしに全く食滯しよくたいならんなど云まゝ寶澤は心には
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)