“總身”のいろいろな読み方と例文
新字:総身
読み方割合
そうみ75.0%
そうしん25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
とうとうやつたな‥‥と、わたしおもつた。そして、總身そうみ身顫みぶるひをかんじながらどまつた。中根なかね姿すがたえなかつた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
昨日迄は擦れ合ふ身體から火花が出て、むく/\と血管を無理に越す熱き血が、汗を吹いて總身そうみに煑浸み出はせぬかと感じた。東京は左程さほどに烈しい所である。
京に着ける夕 (旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
白状に及ぶ程のことなれば總身そうしんにくおち頬骨ほゝぼね高く眼はくぼみ色蒼然あをざめ髯髭ひげ蓬々ぼう/\としたる體彼の俊寛僧都しゆんくわんそうづが鬼界ヶ島のおもかげもかくやとばかり思はれて藤八お節も目も眩み心も消え入る體なりしが漸々やう/\に涙を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もつて月番南町奉行大岡越前守殿へ引渡し相濟ける之に依て大岡殿も一通り吟味の上口書こうしよ并びに書取の通り符合ふがふなすに於ては月番老中しゆうかゞひの上附札つけふだにて御仕置仰せ付らるゝの手續てつゞきなる故今富右衞門が命は風前ふうぜん燈火ともしびの如し再調さいしらべに引出さるゝ其有樣數日の拷問につかはて總身そうしん痩衰やせおとろ鬢髭びんひげ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)