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總代等
それから
卓の
供物を
恰好よくして
居る
間に
總代等は
箕へ
入れて
行つた
注連繩を
樅の
木から
樅の
木へ
引つ
張つて
末社の
飾をした。
總代等はそれでも
羽織袴の
姿であるが
一人でも
滿足に
袴の
紐を
結んだのはない。
更に
其の
後から
鏡を
拔いた四
斗樽を
馬の
荷繩に
括つて
太い
棒で
擔いで
跟いた。
神官が
卓の
横手へ
座を
換て
一寸笏で
指圖をすると
氏子の
總代等が
順次に
榊の
小枝の
玉串を
持つて
卓の
前に
出て
其の
玉串を
捧げて
拍手した。
彼等は
只怖づ/\して
拍手も
鳴らなかつた。