“そうしん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
喪心30.7%
総身22.7%
痩身16.0%
惣身6.7%
宗親4.0%
喪神4.0%
双親2.7%
早晨2.7%
總身1.3%
宗信1.3%
曹真1.3%
曾参1.3%
瘠身1.3%
藪榛1.3%
送信1.3%
鎗身1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それが、見えなくなった後も、喪心そうしんした人間のごとく、じっと立ちつくしている。夜虹よにじのようなあまの川と秋風のささやきがその上にあった。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
総身そうしんの活気が一度にストライキを起したように元気がにわかに滅入めいってしまいまして、ただ蹌々そうそうとして踉々ろうろうというかたちで吾妻橋あずまばしへきかかったのです。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
加うるにその痩身そうしんは生来決して頑健ではない。かつまた、蜀の内部にも、これ以上、勝敗の遷延せんえんを無限の対峙たいじにまかせておけない事情もある。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日向国飫肥おび領の山中にて、近き年菟道弓うじゆみにて怪しきものを取りたり。惣身そうしん女の形にして色ことのほか白く黒髪長くして赤裸なり。人に似て人にあらず。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「この玄徳は、大漢の宗親そうしん。笑うべし、汝何者ぞ。みだりに天子の儀をおか曲者くせもの。きょうこそ大逆をらしめん」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのひまに半七は垣を破って内へ駈け込むと、破れ畳にもなまなましい血が流れて、うす暗い家のなかに幽霊のような若い女が、さながら喪神そうしんしたようにべったりと坐っていた。
半七捕物帳:51 大森の鶏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
山吹の雨や双親そうしん堂にあり
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
なんとも言えない静かな上品さがあるもので、朝の気がその上に立ちめて、早晨そうしんの日の光が射しとおしてくる景色などは、言葉では言い切れない大きな詩味を投げかけてきます。
白状に及ぶ程のことなれば總身そうしんにくおち頬骨ほゝぼね高く眼はくぼみ色蒼然あをざめ髯髭ひげ蓬々ぼう/\としたる體彼の俊寛僧都しゆんくわんそうづが鬼界ヶ島のおもかげもかくやとばかり思はれて藤八お節も目も眩み心も消え入る體なりしが漸々やう/\に涙を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
もつて月番南町奉行大岡越前守殿へ引渡し相濟ける之に依て大岡殿も一通り吟味の上口書こうしよ并びに書取の通り符合ふがふなすに於ては月番老中しゆうかゞひの上附札つけふだにて御仕置仰せ付らるゝの手續てつゞきなる故今富右衞門が命は風前ふうぜん燈火ともしびの如し再調さいしらべに引出さるゝ其有樣數日の拷問につかはて總身そうしん痩衰やせおとろ鬢髭びんひげ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
けれど、衆臣の動揺は、この一寡婦かふと年少の天子に、しょせん、大きな頼みはかけられなかった。時に、それを励ましたのは、公卿でなく、吉野ノ執行しぎょう吉水院きっすいいんノ法印宗信そうしん
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ご一族の曹真そうしん将軍を、中原ちゅうげん大都督となして、陽平関より堂々蜀にち入るの正攻、大編隊を率いさせ給えば、たとい孔明が、どう智慧をめぐらしてみても
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
彼は、本名を曾参そうしんといって、一見魯鈍ろどんではあるが、反省力の強い青年で、門人中で孔子に最も嘱目されている一人である。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
焦慮瘠身そうしん幾時間ののち、やがて、ミューレの平場プラトオへ届こうとするころ『グーテの円蓋ドオム』の頂きに、ふと一まつの雪煙りが現われた。驚きあわてたガイヤアルが、その凶徴を指さしながら
今日主として虎がむはヒマラヤ山麓で熱病常にはやるタライ地帯と、人が住み能わぬ恒河三角島ガンゼネク・デルタの沼沢と、中央高原の藪榛そうしんとで、好んで鹿アンテロプ野猪を食い
そして其の頃にはまだホンの噂話だけであった短波長たんぱちょう無線電信の送信そうしん受信じゅしんの実験にとりかかっていました。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
石秀せきしゅうと孫立とはただちにやりを合せ、両々譲らず、火をちらし、鎗身そうしんからみあい、激闘数十合におよんだが、勝負、いつ果てるとも見えなかった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)