“蹌々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
よろよろ40.0%
そうそう20.0%
ひょろひょろ10.0%
ひよろ/\10.0%
もどろ10.0%
よろ/\10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、身を泳がせながら、侍の腕が新九郎のこじりをぐいと掴んだ。酔っているのですぐ足が浮く、新九郎は蹌々よろよろと後ろへ引かれた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
総身そうしんの活気が一度にストライキを起したように元気がにわかに滅入めいってしまいまして、ただ蹌々そうそうとして踉々ろうろうというかたちで吾妻橋あずまばしへきかかったのです。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
あっちへ蹌々ひょろひょろ、こっちへ踉々よろよろ、狐のいたように、俺の近所を、葛西かさい街道にして、肥料桶こえたごにおいをさせるのはどこの奴だ。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
立出九郎兵衞は殊の外の酒機嫌さけきげんにて踉々よろ/\蹌々ひよろ/\とし乍ら下伊呂村しもいろむらはづれへ來掛きかゝりし頃ははや亥刻よつに近くて宵闇よひやみなれば足元もくらくお里は大いに草臥くたびれしと河原の石にこしを掛るに九郎兵衞惣内も同く石にこし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
思ひ出うきつもりてもしや又わづらひもせば何とせん思へばまづしくうまれ來て何にも知ぬ我が子に迄あかぬ別れをさするかやとをとこなみだ足元あしもと踉々しどろ蹌々もどろに定めかね子故に迷ふやみの夜に麹町を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
源次郎はアッと驚き身をかわしたが受け損じ、太股へ掛けブッツリと突き貫き、今一本突こうとしましたが、孝助に突かれた深傷ふかでえ兼ね、蹌々よろ/\とする所を、源次郎は一本突かれ死物狂いになり