“よろ/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
蹣跚36.4%
蹌踉27.3%
踉々9.1%
蹌々9.1%
蹌踉々々9.1%
蹣々9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見れば其後に随いて、少年と一緒に歌ひ乍ら、人目も関はずやつて来る上機嫌の酔漢さけよひがある。蹣跚よろ/\とした足元で直に退職の敬之進と知れた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
うんと足を踏みしめると、天秤棒が遠慮会釈ゑんりよゑしやくもなく肩を圧しつけ、五尺何寸其まゝ大地に釘づけの姿だ。思ひ切つて蹌踉よろ/\とよろけ出す。十五六歩よろけると、息が詰まる様で、たまりかねて荷を下ろす。
水汲み (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
立出九郎兵衞は殊の外の酒機嫌さけきげんにて踉々よろ/\蹌々ひよろ/\とし乍ら下伊呂村しもいろむらはづれへ來掛きかゝりし頃ははや亥刻よつに近くて宵闇よひやみなれば足元もくらくお里は大いに草臥くたびれしと河原の石にこしを掛るに九郎兵衞惣内も同く石にこし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
源次郎はアッと驚き身をかわしたが受け損じ、太股へ掛けブッツリと突き貫き、今一本突こうとしましたが、孝助に突かれた深傷ふかでえ兼ね、蹌々よろ/\とする所を、源次郎は一本突かれ死物狂いになり
いろ真蒼まつさをで、血走ちばしり、びたかみひたひかゝつて、冠物かぶりものなしに、埃塗ほこりまみれの薄汚うすよごれた、処々ところ/″\ボタンちぎれた背広せびろて、くつ足袋たびもない素跣足すはだしで、歩行あるくのに蹌踉々々よろ/\する。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
取より早くオヽ合點がつてんと受止つゝ強氣がうき無慚むざんに打合に年は寄ても我慢がまんの九郎兵衞茲に專途せんどと戰へども血氣けつきさかんの曲者に薙立なぎたてられて堪得たまりえず流石の九郎兵衞蹣々よろ/\よろめく處を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)