“ふたおや”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:フタオヤ
語句割合
両親61.9%
兩親12.4%
双親12.4%
二親8.6%
父母3.8%
父母君1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
半狂乱の両親ふたおやは、検屍も調べも待たず、四本の手に抱き上げて、よろぼいよろぼい庭を隔てた自分の家へ担ぎ込んで行ったのです。
わたし不運ふうん御座ござりますとて口惜くやしさかなしさ打出うちいだし、おもひもらぬことかたれば兩親ふたおやかほ見合みあはせて、さては其樣そのやうなかかとあきれて暫時しばしいふこともなし。
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
予もそんな孝行をして見たいが子孝ならんと欲すれども父母たずで、海外留学中に双親ふたおやとも冥途に往かれたから今さら何ともならぬ。
縦令たとい二親ふたおやは寛仮するにしても、女伴じょはんあなどりを受けるに堪えないと云うのである。そこで李はかねて交っていた道士趙錬師ちょうれんし請待しょうだいして、玄機の身の上を託した。
魚玄機 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
木綿縞の古布子ふるぬのこ垢づいて、髪は打かぶって居るが、うみ父母ふたおや縹緻きりょうも思われて、名に背かず磨かずも光るほどの美しさ。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
恋慕の覊絆きづなも絶えたれば、いでや再びもとの我にかえりて、きのふけふ知りそめつるつくりぬし、かつは亡き父母君ふたおやの、声なき仰せに随ひて、あはれ世に生まれ出し甲斐ある身ともならばやと
葛のうら葉 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)