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兩親
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ふたおや
ふりがな文庫
“
兩親
(
ふたおや
)” の例文
新字:
両親
兩親
(
ふたおや
)
に早く死別れて
唯
(
た
)
つた二人の
姉弟
(
きやうだい
)
ですから互に力にして居たのが今では別れ/\になつて
生死
(
いきしに
)
さへ分らんやうになりました。
少年の悲哀
(旧字旧仮名)
/
国木田独歩
(著)
私
(
わたし
)
は
不運
(
ふうん
)
で
御座
(
ござ
)
りますとて
口惜
(
くや
)
しさ
悲
(
かな
)
しさ
打出
(
うちいだ
)
し、
思
(
おも
)
ひも
寄
(
よ
)
らぬ
事
(
こと
)
を
談
(
かた
)
れば
兩親
(
ふたおや
)
は
顏
(
かほ
)
を
見合
(
みあは
)
せて、さては
其樣
(
そのやう
)
の
憂
(
う
)
き
中
(
なか
)
かと
呆
(
あき
)
れて
暫時
(
しばし
)
いふ
言
(
こと
)
もなし。
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
したりしと
空頼
(
そらだの
)
みに心を
慰
(
なぐ
)
さめ終に娘お文が孝心を立る事に
兩親
(
ふたおや
)
とも得心なせばお文は
悦
(
よろこ
)
び一
先
(
まづ
)
安堵
(
あんど
)
はしたものゝ元より
堅氣
(
かたぎ
)
一
遍
(
ぺん
)
の十兵衞なれば子を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
位牌
(
ゐはい
)
の
主
(
ぬし
)
は
戒名
(
かいみやう
)
を
持
(
も
)
つてゐた。けれども
俗名
(
ぞくみやう
)
は
兩親
(
ふたおや
)
といへども
知
(
し
)
らなかつた。
宗助
(
そうすけ
)
は
最初
(
さいしよ
)
それを
茶
(
ちや
)
の
間
(
ま
)
の
箪笥
(
たんす
)
の
上
(
うへ
)
へ
載
(
の
)
せて、
役所
(
やくしよ
)
から
歸
(
かへ
)
ると
絶
(
た
)
えず
線香
(
せんかう
)
を
焚
(
た
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
世の未だ新しき頃には、罪なき事に加へてたゞ
兩親
(
ふたおや
)
の信仰あれば、げに救ひをうるに足り 七六—七八
神曲:03 天堂
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
▼ もっと見る
「どうもかうもねえ。俺達は
兩親
(
ふたおや
)
やられたんだ。さつさと切つてしまへ」
銭形平次捕物控:006 復讐鬼の姿
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「アイ、
笈摺
(
おひずり
)
もな、
兩親
(
ふたおや
)
のある子やゆゑ兩方は
茜
(
あかね
)
染……」
京阪聞見録
(旧字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
心覺
(
こころおぼ
)
えの
兩親
(
ふたおや
)
が心の何處かにあるやうに
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
なし
若
(
もし
)
御承知なら御世話せんといふに此時娘も
兩親
(
ふたおや
)
に
離
(
はな
)
れ一人の事なれば早速承知し萬事頼むとの事故
相談
(
さうだん
)
頓
(
とみ
)
に
取極
(
とりきま
)
りて感應院は
日柄
(
ひがら
)
を
撰
(
えら
)
み首尾よく
祝言
(
しうげん
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
未練
(
みれん
)
などがあることかは
我
(
わ
)
れ
男
(
をとこ
)
の
一疋
(
いつぴき
)
ながら
虚弱
(
きよじやく
)
の
身
(
み
)
の
力
(
ちから
)
及
(
およ
)
ばず
只
(
たゞ
)
にもあらで
病
(
やま
)
ひに
臥
(
ふ
)
す
兩親
(
ふたおや
)
にさへ
孝養
(
かうやう
)
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
あゝ可愛さうな事をと聲たてゝも泣きたきを、さしも
兩親
(
ふたおや
)
の機嫌よげなるに言ひ出かねて、烟にまぎらす烟草二三服、空咳こん/\として涙を襦袢の袖にかくしぬ。
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
聞
(
きゝ
)
宜
(
いし
)
くも申されたり
實
(
げ
)
に
幼
(
をさな
)
くして
兩親
(
ふたおや
)
に
離
(
はな
)
るゝ者は
格別
(
かくべつ
)
に發明なりとか婆も今は浮世に
望
(
のぞ
)
みの
綱
(
つな
)
も
切
(
きれ
)
たれば只其日々々を送り暮せど
計
(
はから
)
ずも
孫君
(
まごぎみ
)
と同年と
聞
(
きゝ
)
思はず
愚痴
(
ぐち
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
あゝ
可愛
(
かあひ
)
さうな
事
(
こと
)
をと
聲
(
こゑ
)
たてゝも
泣
(
な
)
きたきを、さしも
兩親
(
ふたおや
)
の
機嫌
(
きげん
)
よげなるに
言
(
い
)
ひ
出
(
いで
)
かねて、
烟
(
けむり
)
にまぎらす
烟草
(
たばこ
)
二三
服
(
ぷく
)
、
空咳
(
からせき
)
こん/\として
涙
(
なみだ
)
を
襦袢
(
じゆばん
)
の
袖
(
そで
)
にかくしぬ。
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
友仙
(
いうぜん
)
の
帶
(
おび
)
に
緋
(
ひ
)
ぢりめんの
帶
(
おび
)
あげも
人手
(
ひとで
)
を
借
(
か
)
りずに
手
(
て
)
ばしこく
締
(
し
)
めたる
姿
(
すがた
)
、
不圖
(
ふと
)
見
(
み
)
たる
目
(
め
)
には
此樣
(
このやう
)
の
病人
(
びやうにん
)
とも
思
(
おも
)
ひ
寄
(
よ
)
るまじき
美
(
うつ
)
くしさ、
兩親
(
ふたおや
)
は
見返
(
みかへ
)
りて
今更
(
いまさら
)
に
涙
(
なみだ
)
ぐみぬ
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それでも
身躰
(
からだ
)
の
痛
(
いた
)
いが
知
(
し
)
れるほどならばと
果敢
(
はか
)
なき
事
(
こと
)
をも
兩親
(
ふたおや
)
の
頼母
(
たの
)
もしがりぬ。
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
それでも身體の痛いが知れるほどならばと果敢なき事をも
兩親
(
ふたおや
)
は頼母しがりぬ。
うつせみ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
例
(
いつも
)
は威勢よき黒ぬり車の、それ門に音が止まつた娘ではないかと
兩親
(
ふたおや
)
に出迎はれつる物を、今宵は辻より飛のりの車さへ歸して
悄然
(
しよんぼり
)
と格子戸の外に立てば、
家内
(
うち
)
には父親が相かはらずの高聲
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
例
(
いつも
)
は
威勢
(
いせい
)
よき
黒
(
くろ
)
ぬり
車
(
くるま
)
の、それ
門
(
かど
)
に
音
(
おと
)
が
止
(
と
)
まつた
娘
(
むすめ
)
ではないかと
兩親
(
ふたおや
)
に
出迎
(
でむか
)
はれつる
物
(
もの
)
を、
今宵
(
こよひ
)
は
辻
(
つぢ
)
より
飛
(
とび
)
のりの
車
(
くるま
)
さへ
歸
(
かへ
)
して
悄然
(
しよんぼり
)
と
格子戸
(
かうしど
)
の
外
(
そと
)
に
立
(
た
)
てば、
家内
(
うち
)
には
父親
(
ちゝはゝ
)
が
相
(
あひ
)
かはらずの
高聲
(
たかごゑ
)
十三夜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
如何
(
どう
)
も申されねどお
前
(
まへ
)
さまのお
優
(
や
)
さしさは
身
(
み
)
にしみて
忘
(
わす
)
れませぬ
勿躰
(
もつたい
)
なけれどお
主樣
(
しゆうさま
)
といふ
遠慮
(
ゑんりよ
)
もなく
新參
(
しんざん
)
の
身
(
み
)
のほども
忘
(
わす
)
れて
云
(
い
)
ひたいまゝの
我儘
(
わがまゝ
)
ばかり
兩親
(
ふたおや
)
の
傍
(
そば
)
なればとて
此上
(
このうへ
)
は
御座
(
ござ
)
いませぬ
左
(
さ
)
りながら
悔
(
くや
)
しきは
生來
(
せいらい
)
の
鈍
(
にぶ
)
きゆゑ
到底
(
とて
)
も
御相談
(
ごさうだん
)
の
相手
(
あいて
)
には
五月雨
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
生甲斐
(
いきがひ
)
なや
五尺
(
ごしやく
)
の
身
(
み
)
に
父母
(
ふぼ
)
の
恩
(
おん
)
荷
(
にな
)
ひ
切
(
き
)
れずましてや
暖簾
(
のれん
)
の
色
(
いろ
)
むかしに
染
(
そ
)
めかへさんはさて
置
(
お
)
きて
朝四暮三
(
てうしぼさん
)
のやつ/\しさにつく/″\
浮世
(
うきよ
)
いやになりて
我身
(
わがみ
)
捨
(
す
)
てたき
折々
(
をり/\
)
もあれど
病勞
(
やみつか
)
れし
兩親
(
ふたおや
)
の
寢顏
(
ねがほ
)
さし
覗
(
のぞ
)
くごとに
我
(
われ
)
なくば
何
(
なん
)
とし
給
(
たま
)
はん
勿體
(
もつたい
)
なしと
思
(
おも
)
ひ
返
(
かへ
)
せど
沸
(
わ
)
くは
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
兩
部首:⼊
8画
親
常用漢字
小2
部首:⾒
16画
“兩”で始まる語句
兩方
兩手
兩
兩人
兩側
兩眼
兩端
兩足
兩掛
兩國