“空咳”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
からせき50.0%
からぜき45.0%
からせ5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ああ可愛さうな事をと声たてても泣きたきを、さしも両親ふたおやの機嫌よげなるに言ひいでかねて、けむりにまぎらす烟草たばこ二三服、空咳からせきこんこんとして涙を襦袢じゆばんそでにかくしぬ。
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
空咳からぜきの出る疲れ病にかかったことも、疲れ病と同時に男の病に迄罹る人間もあることを思えば、少くとも一つの病だけは免れたことになる。
南島譚:01 幸福 (新字新仮名) / 中島敦(著)
空咳からせきに咳入るごとく、肩をゆすって高笑いをする。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)