“からせき”の漢字の書き方と例文
語句割合
空咳100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、まずレヴェズの方で、老獪ろうかいそうな空咳からせきを一つしてから切り出した。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
こういう場合には、こちらに好意があらば、空咳からせきをするとか、生あくびをするとかなんとかして、相当、先方に予備認識を与えて、他意なきことを表明してやる方法を講ずるのが隣人の義務なのです。
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それに、こんな生活とおっしゃるが、今の生活だって、そう特殊なものでもないでしょう? 人間という形態をとって生れて来たという一層特殊な事情に比べればね、と笑いながら、軽い空咳からせきをした。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)