-
トップ
>
-
新參
生ぜしかば主税之助は
新參の
用役安間平左衞門
立花左仲其外氣に
適たる
佞臣どもを集め雪の寒を凌がんと晝より
酒宴を
如何も申されねどお
前さまのお
優さしさは
身にしみて
忘れませぬ
勿躰なけれどお
主樣といふ
遠慮もなく
新參の
身のほども
忘れて
云ひたいまゝの
我儘ばかり
兩親の
傍なればとて
此上は
御座いませぬ
左りながら
悔しきは
生來の
鈍きゆゑ
到底も
御相談の
相手には
聞て主税之助は
漸々打合點然らば
切首の多兵衞其外
新參の者共に此事内分で頼み置んと金銀を遣し郷右衞門
佐十郎を