“笈摺”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おいずる50.0%
おいずり20.8%
おひずる12.5%
おひずり12.5%
おひづる4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その声は、お雪に違いありませんが、その姿は、純白な笠に、純白の笈摺おいずるに、そうして銀のような柄杓ひしゃくを携えた巡礼姿であります。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
と二人が声を揃えて怒鳴り付けるうちに一作が、女の襟首へ手をかけると、古びた笈摺おいずり背縫せぬい脇縫わきぬいが、同時にビリビリと引離れかかった。
笑う唖女 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
相※に召捕べしと申渡し彼紀州よりもち來りし笈摺おひずるには紀州名草郡平野村感應院かんおうゐんの弟子寶澤十四歳と記し所々血汐ちしほそめし品々を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
引たりける此時は天一坊は既に玄關迄來りしが向のかべに懸し笈摺おひずりを見てさすが大膽不敵の天一坊なれど慄然ぞつと身の毛よだち思はず二足三足跡へ退しりぞくを見て取越前守大音に寶澤待と聲を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
先年某濱奉行勤役中きんやくちうにて笈摺おひづるかさ衣類は缺所藏けつしよぐらの二階のすみへ上置候へば當時たうじの濱奉行淺山あさやまごん九郎へ申談じ差上申べしと其旨そのむね濱奉行へ申達しんだつし右の品々を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)