“おいずる”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
笈摺66.7%
22.2%
負笈5.6%
負蔓5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
笈摺おいずるを背負った六部であった。と、その側にたたずんでいた、博徒のような男が云った。「迫害されて成った狂人なのでしょうよ」
十二神貝十郎手柄話 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
おいずる一つをにのうて行かれたあとに、瘠せ犬が二疋、つれ立って行きましたが、それも国境で戻って来たと見え、夕方には村に着いておりました。
あじゃり (新字新仮名) / 室生犀星(著)
六十の坂を五つつ越したかと見える巡礼の老爺おやじが、汚れ果てた単物の上に負笈おいずるを掛け、雪卸しの菅笠すげがさかぶり、細竹の杖を突き、白い脚半も汚れて鼠色に成ったのを掛け、草鞋を穿
負蔓おいずるを背中にしょっていた。白の行衣を纏っていた。一本歯の足駄を穿いていた。弓之助の前を通り過ぎ、例の屋敷の門前まで行った。ちょっと二人は囁き合った。ツと旅僧が潜り戸へ寄った。
銅銭会事変 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)