トップ
>
二親
>
ふたおや
ふりがな文庫
“
二親
(
ふたおや
)” の例文
次の日
夜
(
よ
)
の明けたる時、家の鶏
羽
(
は
)
ばたきして、
糠屋
(
ぬかや
)
の
隅
(
すみ
)
ッ
子
(
こ
)
見ろじゃ、けけろと
啼
(
な
)
く。はて
常
(
つね
)
に変りたる鶏の啼きようかなと
二親
(
ふたおや
)
は思いたり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
縦令
(
たとい
)
二親
(
ふたおや
)
は寛仮するにしても、
女伴
(
じょはん
)
の
侮
(
あなどり
)
を受けるに堪えないと云うのである。そこで李は
兼
(
かね
)
て交っていた道士
趙錬師
(
ちょうれんし
)
を
請待
(
しょうだい
)
して、玄機の身の上を託した。
魚玄機
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
かくて一日ごとに我が受くるところの恩澤は加はりゆくなり。姫。否、さる筋の事をいふにはあらず。わが
二親
(
ふたおや
)
のおん身を遇し給ふさまをば、此幾日の間に我
熟
(
よ
)
く知れり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
男体
(
なんたい
)
女体
(
にょたい
)
二つ並んで水と空の間にゆったりと立った筑波が、
宛
(
さなが
)
らに人のようで、またさらに
二親
(
ふたおや
)
のように思われて、其のゆったりとしてやさしく大きく気高く清い姿がなつかしくてなつかしくて
漁師の娘
(新字新仮名)
/
徳冨蘆花
(著)
どうぞ
二親
(
ふたおや
)
に免じて
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
▼ もっと見る
と
叱
(
しか
)
りつけられて
我知
(
われし
)
らずあとじさりする
意氣地
(
いくぢ
)
なさまだ
霜
(
しも
)
こほる
夜嵐
(
よあらし
)
に
辻待
(
つじまち
)
の
提燈
(
ちやうちん
)
の
火
(
ひ
)
の
消
(
き
)
えかへる
迄
(
まで
)
案
(
あん
)
じらるゝは
二親
(
ふたおや
)
のことなり
馴
(
な
)
れぬ
貧苦
(
ひんく
)
に
責
(
せ
)
めらるゝと
懷舊
(
くわいきう
)
の
情
(
じやう
)
のやる
方
(
かた
)
なさとが
老體
(
らうたい
)
の
毒
(
どく
)
になりてや
涙
(
なみだ
)
がちに
同
(
おな
)
じやうな
煩
(
わづら
)
ひ
方
(
かた
)
それも
御尤
(
ごもつと
)
もなり
我
(
われ
)
さへ
無念
(
むねん
)
に
膓
(
はらわた
)
の
沸
(
に
)
え
納
(
をさ
)
まらぬものを
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
さういふ時は、先づ故郷で待つてゐる
二親
(
ふたおや
)
がどんなに歎くだらうと思ふ。それから身近い種々の人の事を思ふ。
妄想
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
夕方二人の親帰りて、おりこひめこ居たかと門の口より呼べば、あ、いたます、早かったなしと答え、
二親
(
ふたおや
)
は買い来たりしいろいろの支度の物を見せて娘の
悦
(
よろこ
)
ぶ顔を見たり。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
わたくしは小さい時に
二親
(
ふたおや
)
が
時疫
(
じえき
)
でなくなりまして、弟と
二人
(
ふたり
)
あとに残りました。
高瀬舟
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
蘭軒の
二親
(
ふたおや
)
六十二歳の信階、五十六歳の
曾能
(
その
)
も猶倶に生存してゐたのである。
伊沢蘭軒
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
自分は西洋人の
謂
(
い
)
ふ野蛮人といふものかも知れないと思ふ。さう思ふと同時に、小さい時
二親
(
ふたおや
)
が、
侍
(
さむらひ
)
の家に生れたのだから、切腹といふことが出来なくてはならないと度々
諭
(
さと
)
したことを思ひ出す。
妄想
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
“二親”の意味
《名詞》
父母。両親。
(出典:Wiktionary)
二
常用漢字
小1
部首:⼆
2画
親
常用漢字
小2
部首:⾒
16画
“二”で始まる語句
二人
二
二十歳
二十
二月
二十日
二日
二重
二個
二間