“曾能”の読み方と例文
読み方割合
その100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
十七年十二月二十日磐の長女曾能そのが生れた。磐が陸軍士官学校御用掛となつて仏語を士官学生に授くることとなつたのは此年である。時に磐年三十六。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
伊沢氏でお曾能そのさんが生れた天保六年は、蘭軒の歿した六年の後である。又お曾能さんの父榛軒しんけんも山陽が江戸を去つてから六年の後、文化元年に生れた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「九日。病余休酒怯秋風。佳節登高興政空。想得萱堂抱穉子。買花乱插小瓶中。」蘭軒の想像した家庭では、五十七歳の母曾能そのが二歳の常三郎を抱いて菊を活けてゐた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)