“夜嵐”の読み方と例文
読み方割合
よあらし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
秋の夜嵐よあらしに誘われて、バラバラと木の葉が輿を打つ。武士も輿舁こしかつぎも、輿の中の人も、咳一つしなかった。黙々と一行は歩いて行く。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ても角ても叶はぬ命ならば、御所のいしずゑまくらにして、魚山ぎよさん夜嵐よあらしかばねを吹かせてこそ、りてもかんばしき天晴あつぱれ名門めいもん末路まつろなれ。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
すぐこのきざはしのもとへ、灯ともしのおきな一人、立出たちいづるが、その油差の上に差置く、燈心が、その燈心が、入相すぐる夜嵐よあらしの、やがて、さっと吹起るにさえ
貝の穴に河童の居る事 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)