“小夜嵐”の読み方と例文
読み方割合
さよあらし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
見よや、一座の山の上に、火焔を浴びた城一つ、落城と見えて女子供の泣き叫ぶ声の物凄く、その間も吹きつのる小夜嵐さよあらし
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
今しがたまで見えた隣家の前栽せんざいも、蒼然そうぜんたる夜色にぬすまれて、そよ吹く小夜嵐さよあらしに立樹の所在ありかを知るほどのくらさ。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
ただときどき家を鳴らして渡る小夜嵐さよあらしが、遠くの潮騒しおざいのように余韻を引いて過ぎるばかり。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)