“小夜時雨”の読み方と例文
読み方割合
さよしぐれ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし胸に手を置いて寝た結果、苦しくなって目が覚めたことはたしかである。目を覚して気がつくと、小夜時雨さよしぐれひさしに寂しい音を立てている。
古句を観る (新字新仮名) / 柴田宵曲(著)
小夜時雨さよしぐれ、それはいつの間にか通り過ぎて、薄い月が夢のように鴨川の水を照らしていた。
鳥辺山心中 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
着流きながしと来て、たもとへ入れた、例の菓子さ、紫蘇入しそいり塩竈しおがま両提ふたつさげの煙草入と一所にぶらぶら、皀莢さいかちの実で風に驚く……端銭はしたもない、お葬式とむらいで無常は感じる、ここが隅田おおかわで、小夜時雨さよしぐれ
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)