宗親そうしん)” の例文
敬刑せらるゝに臨みて、従容しょうようとして嘆じて曰く、変宗親そうしんに起り、略経画けいかく無し、敬死して余罪ありと。神色自若じじゃくたり。死して経宿けいしゅくして、おもてなお生けるがごとし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「この玄徳は、大漢の宗親そうしん。笑うべし、汝何者ぞ。みだりに天子の儀をおか曲者くせもの。きょうこそ大逆をらしめん」
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
漢室の宗親そうしん同宗どうそうよしみという気もちから特に休息に立ち寄ったものである。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ことに劉表は漢室の宗親そうしんでもあるから、同じ漢の苗裔びょうえいたる自分とは遠縁の間がらでもあるが……たえて音信を交わしたこともないのに、急に、この敗戦の身と一族をひき連れて行ってどうであろうか?
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)