“闇中”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あんちゅう61.5%
くらがり15.4%
やみ15.4%
あんちう7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御製では、「くらけくに夜のほどろにも鳴きわたるかも」に中心があり、闇中あんちゅうの雁、暁天に向う夜の雁を詠歎したもうたのに特色がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
ややありて二人三人みたり跫音あしおと小刻こきざみに近付きつ、「私だよ。」というはお丹の声、「おやどうしなすった。」お丹は闇中くらがりすかし見て
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
海蛇丸かいだまるわが弦月丸げんげつまる右舷うげん衝突しやうとつして、かぜごとそのかたち闇中やみぼつつたのちは、船中せんちゆうかなえくがやうさわぎであつた。
夜業やげうの筆をさしおき、枝折戸しをりどけて、十五六邸内ていないを行けば、栗の大木たいぼく真黒まつくろに茂るほとりでぬ。そのかげひそめる井戸あり。涼気れうきみづの如く闇中あんちう浮動ふどうす。虫声ちうせい※々じゞ
良夜 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)