“闇暗”の読み方と例文
読み方割合
くらやみ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はそう思い思い何秒か……もしくは何分間か、眼の前の闇暗くらやみの核心をジーッと凝視していた。凝視していた……。
ビルディング (新字新仮名) / 夢野久作(著)
いや、その姿が真の闇暗くらやみの隧道の天井を貫くばかり、行違ゆきちがった時、すっくりと大きくなって、目前を通る、白い跣足はだしが宿の池にありましょう、小さな船。
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なおの事夢らしくよそおっている肌寒はださむ夜寒よさむ闇暗くらやみ、——すべて朦朧もうろうたる事実から受けるこの感じは、自分がここまで運んで来た宿命の象徴じゃないだろうか。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)