“さや”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サヤ
語句割合
73.2%
12.7%
3.0%
1.8%
1.8%
1.8%
清明1.3%
1.3%
0.8%
紗綾0.5%
(他:8)1.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
のりぬぐってさやに納め、額の疵へ頭陀の中より膏薬こうやくを出して貼付け、後鉢巻うしろはちまきをして、
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と喉を破った一喝とともに、さやを躍り出した国俊の烈閃れっせんが、抜き合わす間もなく、玄蕃の鼻柱へかけてさっと来た。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一番上りのものには、瑪瑙めのうさやに、紅宝玉の実をかざった、あの造りものの吉祥果きっしょうかる。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「おわかりでしょう。」と彼女は言いながら、膝の上のさらをもち上げた。「豌豆えんどうさやをむいていますの。」
春日山かすがやまおしてらせるこのつきいもにはにもさやけかりけり 〔巻七・一〇七四〕 作者不詳
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
やはり旅人の作に、「昔見しきさの小河を今見ればいよよさやけくなりにけるかも」(巻三・三一六)というのがある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
さうして御米およね顏色かほいろは、宗助そうすけかゞみなかみとめたときよりも、さやかにはならなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
私はさんざんに翻弄され、それでも、若葉を嗅ぐような、さやけい匂いをつけて戻ってきました。
一週一夜物語 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
すべもなくくるしくあればはしななとへど児等こらさやりぬ 〔巻五・八九九〕 山上憶良
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
さやる」は、障礙しょうがいのことで、「百日ももかしも行かぬ松浦路まつらぢ今日行きて明日は来なむを何かさやれる」(巻五・八七〇)にも用例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
芋茎やさや立葉たちは風傍かざわきも早や色づきぬ早穂田さほだ粳稲うるしね
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
千羽雀さやぐ田の垂穂波たりほなみ揺れてはろかや夕照ゆふでり寒く
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
あな清明さやけ、神倭磐余彦かむやまといはれひこ、そのみことや、
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
あな清明さやけ、神倭磐余彦かむやまといはれひこ、そのみことや、
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
目のひて幽かにしし仏像みすがたに日なか風ありてさやりつつありき
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
まらむとして紫陽花のたまさやりし蝶れつつ月の光にあが
雀の卵 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
その間に月が変って十月になり、長い間降りつづいた秋霖あきさめれると、古都の風物は日に日に色を増して美しくびてゆくのがさやかに眼に見えた。
狂乱 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
さやかなる眼にキトわれを見しが、互に肩を擦合せて小走りにるよとせしに、つかつかと引返して、冷たききぬの袖もてわがうなじを抱くや否や、アと叫ぶ頬をしたたかに吸いぬ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
けれども、塗柄を受けた服紗ふくさのようなものは、紗綾さやか、緞子どんすか、濃い紫をその細工ものに縫込んだ。
神鷺之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
七宝のよそおい螺鈿らでん衣桁いこうもたちまち消えて、紗綾さや縮緬ちりめんも、わら、枯枝、古綿や桃色のせた襤褸ぼろの巣となったんです。
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
芋莖やさや立葉たちは風傍かざわきも早や色づきぬ早穗田さほだ粳稻うるしね
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
この日ごろ近き空地あきちに來てさやぐ軍馬ありけり風の夜寒よさむ
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
針の落つる音も聞くべきまで物静かなる夜の御堂の真中に在りて、水精すゐしやうの珠数を擦る音のさやかなる響きいと冴えて神〻し。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
古代人は巌を特に霊あるものとして尊崇し、其呪力に依りて邪神悪霊を払い、生れる児の寿命の永久を磐石の常存になぞらえんとした思想は、泉津よもつ平坂にさやります千引石を道返ちかえしの大神といい
山の今昔 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
『ククヽヽクウ』と、すぐ頭の上、葉隱れた晝杜鵑が啼く。醉つた樣な、樂しい樣な、切ない樣な、若い胸の底から漂ひ出る樣な聲だ。その聲が、ク、ク、ク、と後を刻んで、何處ともなき青葉のさやぎ!
鳥影 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
不二ヶ嶺はいよよ清麗さやけし群山むらやまの高山がはるに天そそり立つ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ここゆ見る不二のすがたは二方に裾廻すそみひき張れ清麗さやけきまでに
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
このあたりに、荒城あらき狭屋さやとなえて、底の知れない断崖きりぎし巌穴いわあながあると云って、義経の事がまた出ました。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
『ククヽヽクウ』と、すぐ頭の上、葉隠れに昼杜鵑が啼く。酔つた様な、愉しい様な、切ない様な、若い胸の底から漂ひ出る様な声だ。その声が、ク、ク、ク、と後を刻んで、何処ともなき青葉のさやぎ!
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)