“蒼生”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
そうせい52.4%
さうせい23.8%
ひと9.5%
あをひとぐさ4.8%
たみ4.8%
たみくさ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蒼生そうせいのためにその国の行政機関を運転させるには、ただその為政者たるものが誠意誠心で報国の念に燃えているというだけでは充分でないらしく思われる。
「手首」の問題 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
諸君よ、諸君は彼等の口の余りに大なるを以て無数の蛙群あぐんなりと誤るなかれ。彼等はすなはち口をあいて茫然自失せる十五億の蒼生さうせいにてある也。
閑天地 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
假に人間の形に現れて蒼生ひとを濟度する事があるとか、概して教理に關する問題を、鹿爪らしい顏をして訊くのであつたが、松太郎の煮え切らぬ答辯にも多少得る所があつたかして
赤痢 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
して世間よのなか蒼生あをひとぐさ、誰か子をしまざらめや
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
これより旬日じゆんじつまへまでは、前田まへだ加賀守かがのかみ治脩公ちしうこう毎朝まいてうかゝすことなくあさひ禮拜らいはいなしたまふに、たゞ寂寞せきばくたるはかしたに、金城きんじやう蒼生たみみなねむりて、彌望びばう極顧きよくこ活色くわつしよくなく、したちか鍛冶屋かぢやにて
鉄槌の音 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
泉津よもつ平坂にさやります千引石を道返ちかえしの大神といい、磐長姫が皇孫の召し給わぬを恥じ恨みて、うつしき蒼生たみくさは木の華の如くに衰えんとのろわれた事から察せられ、又磐が神のいます神聖なる場所で
山の今昔 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)