“けんさう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
喧噪36.4%
喧騒18.2%
見相9.1%
劍槍9.1%
喧譟9.1%
喧騷9.1%
険相9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
砲車はうしやは石を運ぶ台だと云つて作らせた。要するに此半年ばかりの間に、絃誦洋々げんしようやう/\の地が次第に喧噪けんさうと雑ざつたふとを常とする工場こうぢやうになつてゐたのである。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
かう云ふ社会的環境の中に人となつた君や僕はかう云ふ社会的環境のほかに安住の天地のあるわけはない。寂寞せきばくも清閑を破壊することは全然喧騒けんさうと同じことである。
解嘲 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
其手を取て突除つきのけつゝ見相けんさうかへて忠兵衞さん扨は其朝長庵が傘をもさゝず天神樣の裏門前うらもんまへにてあはれし時口きかれたは確乎たしか證據しようこ夫程證據の有事をなどて今日迄つゝまれしや情なき忠兵衞殿無念々々むねん/\齒噛はがみ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
申されては聞捨きゝずてにならず夫には何か證據があつて申さるゝにやと見相けんさう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
從來の和歌を以て日本文學の基礎とし城壁と爲さんとするは弓矢劍槍けんさうを以て戰はんとすると同じ事にて明治時代に行はるべき事にては無之候。
歌よみに与ふる書 (旧字旧仮名) / 正岡子規(著)
難に遭へるものは號泣し、壯觀に驚ける外國人とつくにびと讙呼くわんこして、御者商人などは客を招き價を論ぜり。馬に跨れる人あり、車を驅れる人あり、燒酎ひさ露肆ほしみせを圍みて喧譟けんさうせる農夫の群あり。
これが節分せつぶんばんである。大都會だいとくわい喧騷けんさう雜音ざつおんに、その、そのまぎるゝものは、いつか、魔界まかい消息せうそく無視むしし、鬼神きじん隱約いんやく忘却ばうきやくする。……
火の用心の事 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
小汚こぎたない六畳の部屋で、せいせい云つて寝てゐる険相けんさうな顔付を考へると、何にもかも嫌になつてしまふ。
公判 (新字旧仮名) / 平出修(著)