喧騒けんさう)” の例文
旧字:喧騷
外の世界は今雑沓ざつたふ喧騒けんさうとにたされてゐる。併しこゝの事務所はひつそりして倦怠けんたいと無為とが漂つてゐる。
手品師 (新字旧仮名) / 久米正雄(著)
かう云ふ社会的環境の中に人となつた君や僕はかう云ふ社会的環境のほかに安住の天地のあるわけはない。寂寞せきばくも清閑を破壊することは全然喧騒けんさうと同じことである。
解嘲 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)