“痞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つか78.4%
つかえ10.8%
5.4%
つかへ5.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と咄嗟に、私にも蒼空の下には飛び出せない我身の永劫えいごふのがれられぬ手械足枷てかせあしかせが感じられ、堅い塊りが込み上げて来て咽喉のどもとがつかへた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
程なく夫人のおしゃくからもみやわらげて、殿さまの御肝癖も療治し、果は自分の胸のつかえも押さげたという、なかなか小腕のきく男で。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
正成の胸にも、みあげてくるような何かはあった。が、それは公卿の隆資が手ばなしで歓喜しているようなものではない。むしろ逆なものだった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それより起き慣れて、朝々座敷を掃ひ庭の塵を取り、身をまめに動かせば、朝飯も自らすゝみ、むかしのつかへを忘れて無病の楽みを知りぬ。
花のいろ/\ (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)