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痞
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つかえ
ふりがな文庫
“
痞
(
つかえ
)” の例文
程なく夫人のお
癪
(
しゃく
)
から
揉
(
もみ
)
やわらげて、殿さまの御肝癖も療治し、果は自分の胸の
痞
(
つかえ
)
も押さげたという、なかなか小腕のきく男で。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
この間おさんの
三馬
(
さんま
)
を
偸
(
ぬす
)
んでこの返報をしてやってから、やっと胸の
痞
(
つかえ
)
が下りた。吾輩が最後につまみ出されようとしたときに、この
家
(
うち
)
の主人が騒々しい何だといいながら出て来た。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
所がその夜、井伊
掃部頭
(
かもんのかみ
)
の陣中にいた女が、
痞
(
つかえ
)
おこり
譫言
(
うわごと
)
を口走る。
大阪夏之陣
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
がらりと違ふた、吉蔵が、へいただ今と畏る、顔つくづくと、突上げる、
痞
(
つかえ
)
を抑えて起き直り『旦那はお帰宅ないのかえ』『へい今日も私に、
前
(
さき
)
へ帰れと仰しやつたは、確かにさうと勘付きまして。 ...
したゆく水
(新字旧仮名)
/
清水紫琴
(著)
痞
漢検1級
部首:⽧
12画
“痞”を含む語句
痞𪽶
胸痞