)” の例文
正成の胸にも、みあげてくるような何かはあった。が、それは公卿の隆資が手ばなしで歓喜しているようなものではない。むしろ逆なものだった。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
有難なみだというものか、甘やかな感情の底から、時々、嗚咽おえつになりそうな熱いものがみあげて来てならなかった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
故に、絵に描いた国の広さや、小ささには秀吉決して驚きませんが、ただこれをみていると、頻りに、嘆じられるものがみあげて来ます。——思わず、ああと嘆きたくなります
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)