“譟(さわ)” の例文
俄然(がぜん)、士卒は譟(さわ)ぎ始めた。こう来ればこう出る当然な歩みをして来ながら、われにもあらぬ眼をみはって、一颯(いっさつ)、冷風に吹かれるや否、惣勢(そうぜい)足なみを竦(すく)み止めた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
信長の乞いに委せて遠く博多から携(たずさ)えて来て鑑賞に供えた家伝来の幅(ふく)、牧谿(もっけい)の遠浦帰帆之図(えんぽきはんのず)は、たちこめる煙の中にも、名画の気品をすこしも譟(さわ)がしてはいなかった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——明智の者が推参(すいさん)いたしたのです。まぎれもなき桔梗旗(ききょうのはた)を振り譟(さわ)いで」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「……何をいうのです。譟(さわ)がしい!」
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)