水魔すいま
暖かな宵の口であった。微赤い月の光が浅緑をつけたばかりの公孫樹の木立の間から漏れていた。浅草観音堂の裏手の林の中は人通がすくなかったが、池の傍の群集の雑沓は、活動写真の楽器の音をまじえて騒然たる響を伝 …
作品に特徴的な語句
烏賊いか 長火鉢ながひばち 吾妻橋あづまばし 緋縮緬ひぢりめん 友禅ゆうぜん 鬼魅きみ 路次ろじ 貴郎あなた きれい 円髷まるまげ 宵闇よいやみ 瓦斯燈ガスとう 夜着よぎ のき 顔馴染かおなじみ 舌打したうち 駒形こまがた 殊勝しゅしょう 煉瓦塀れんがべい 毘沙門びしゃもん 半身はんしん 土橋どばし 藤棚ふじだな 小家こいえ 広小路ひろこうじ 好奇ものずき 横合よこあい 問屋といや 絨氈じゅうたん 一幅ひとはば 二条ふたすじ 見越みこし 我家うち 人通ひとどおり 千束町せんぞくちょう 引籠ひきこも 円顔まるがお 媾曳あいびき 隻手かたて 交誼よしみ 幾等いくら 大川おおかわ 鮮麗あざやか 花川戸はなかわど 蛍火ほたるび 馬道うまみち 中折帽なかおれぼう 微暗うすぐら 仁王門におうもん 茶店ちゃみせ 鳥打帽とりうちぼう 食卓テーブル 公孫樹いちょう 目標めじるし 小間使こまづかい 小女こむすめ 待合まちあい 耳門くぐり 歌妓げいしゃ 街路とおり 子守もりっこ 行詰ゆきづめ 三条みすじ にっ 洋盃コップ 薄雲うすぐも 河水かわみず 軒燈けんとう 花鳥かちょう 老婆ばあ くるま 石畳いしだたみ 伝法院でんぽういん 帳場ちょうば だる 女主人おんなあるじ 大半おおかた 寒水石かんすいせき 灰白色かいはくしょく 隻頬かたほ 青光あおびかり 土室どま 安宿やすやど 胸元むねもと 手擦てすり 裏通うらどおり 蒸気ゆげ 人群ひとむれ 江川えがわ 締直しめなお 物品しなもの 女伴おんなづれ 新香しんこう 映画フィルム 種種いろいろ 駒形堂こまがたどう 水魔すいま 溶溶ようよう