“莞”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
にっ76.5%
11.8%
にや5.9%
をさ5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
お滝の手が此方向きに寝ている男の肩に往ったところで、男は不意にひらりと起きてにっと笑った後にむこうの方へ往った。
狐の手帳 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
金五郎は包の中から三つの古い桐の箱をりだした。女房も好奇心をそそられたので傍へ寄って来た。金五郎は女房の顔を見てやりとした。
偶人物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
相対あひたひする坊主ばうずくちは、三日月形みかづきなりうへおほきい、小鼻こばなすぢふかにやつて
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
そして魔性の女の多い事、町中を色糸のをさのやうに人の心を時めかし織つて歩るいてる。神社のある台の右側の方は静かだ。納まつた貴族的な宿屋が二三軒並んでる。
坊つちやん「遺蹟めぐり」 (新字旧仮名) / 岡本一平(著)