“惰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なま71.4%
14.3%
3.6%
おこた3.6%
だら3.6%
だる3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このごろは体がだるいと見えておなまけさんになんなすったよ。いいえ、まるでおろかなのではございません、何でもちゃんと心得こころえております。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
庭先から一政の呼ぶ声がする、正三はとっくに眼を醒していたが、終夜眠れずにいたので、熱をもった手足がるく、返事をするのも気が重かった。
(新字新仮名) / 山本周五郎(著)
倉地は物さそうに
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
殺婦長者既に多くの妻を先立てし罪業をおそれ、新妻を娶るとぐさま所有あらゆる鎖鑰じょうかぎを彼女にわたし、わが家の旧法仏僧に帰依すれば、汝も随時僧に給事して、おこたるなかれというた。
するうちに座敷の方へ日がさして、朝の気分がようやくだらけて来た。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
……もう九時になったか、と、時計の方へやった眼をまた入口の方へやった。青いかあてんだるそうに垂れて、土室どまの中に漂うた酒と煙草のにおいを吸うていた。
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)