“問屋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とんや47.1%
といや37.3%
とひや9.8%
どいや2.0%
どひや2.0%
どんや2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
問屋とんやって、あのまち袋物屋ふくろものやですか。おおきいみせなのに、そんなかねがないわけでなし、どうしてだろうな。」と、まんきました。
万の死 (新字新仮名) / 小川未明(著)
問屋といや九太夫くだゆうをはじめ、桝田屋ますだやの儀助、蓬莱屋ほうらいやの新七、梅屋の与次衛門よじえもん、いずれもかみしも着用に雨傘あまがさをさしかけて松雲の一行を迎えた。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
入給いれたまひては如何いかゞもつとも外に男の子も御在おはさぬ事ゆゑ熊殿くまどの年のふけぬうちに聟養子むこやうしをなし持參ぢさん金子きんすを以て山方やまがた問屋とひやかり償却つぐなひくらし方もを付て身上しんしやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
町いちばんの絹問屋どいやの娘で、年は十五になる。眼鼻だちはすぐれて美しいが、その美しさは澄みとおったギヤマンの壺のように冷たく、勝気な、おごった心をそのまま描いたように見える。
鼓くらべ (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
大坂屋では是が最高の給額で、利兵衛一人がこれを受け、傍輩に羨まれてゐた。渋江抽斎のさい五百の姉夫あねむこ塗物問屋どひや会津屋宗右衛門方の通番頭は首席を庄太郎と云つて、年給四十両であつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
マネキン問屋どんやの電話番号がわかったので、そこへ電話した。こちらは小説家の大江蘭堂だが、人形師の仕事部屋が見たい。なるべく奇怪な仕事部屋がいい。
悪霊物語 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)