“姉夫”の読み方と例文
読み方割合
あねむこ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
六月十一日に蘭軒が妻益の姉夫あねむこ飯田杏庵が歿した。杏庵、名は履信りしんである。先霊名録に従へば、伊勢国薦野の人黒沢退蔵の子であつた。しかし飯田氏系譜に従へば、杏庵はもと立田氏である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
大坂屋では是が最高の給額で、利兵衛一人がこれを受け、傍輩に羨まれてゐた。渋江抽斎のさい五百の姉夫あねむこ塗物問屋どひや会津屋宗右衛門方の通番頭は首席を庄太郎と云つて、年給四十両であつた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
明治元年に山城河岸の店はとざされた。当時香以の姉夫あねむこは細木伊三郎と称して、山王町に書肆しょしを開いていた。山王町は今の宋十郎町である。香以はふさと慶次郎とを連れて、この伊三郎方に同居した。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)