“鬼魅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きみ97.9%
きび2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、その拍子に女はコートの右のそでに男の手がさわったように思った。で、鬼魅きみ悪そうに体を左にらしながら足早に歩いて往った。
水魔 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
鶴生つりう(福島県西白河郡西郷村大字)の奥なる高助たかすけと云ふ所の山にては炭竈すみがまに宿する者、時としては鬼魅きみの怪を聴くことあり。其怪を伐木坊きりきぼう又は小豆磨あずきとぎと謂ふ。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
竹間ちくかん梅棕ばいそう森然しんぜんとして鬼魅きび離立笑髩りりつしょうひんじょうのごとし。二三子相顧あいかえりみ、はく動いていぬるを得ず。遅明ちめい皆去る
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)