“鬼界”の読み方と例文
読み方割合
きかい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
引き結んだ唇は朱の刺青をしたかと思われるほど赤く生々しい。これはもう人間の面相ではない、鬼界きかいから覗き出している畜類の顔。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「こりゃああぶないぜ、吉植君、これから上陸する時には、よほど気をつけないと、それこそ鬼界きかいしま俊寛しゅんかんものだよ。」
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
「そう云ううわさを立てたものは、お前と同じ都人じゃ。鬼界きかいしまの土人と云えば、鬼のように思う都人じゃ。して見ればこれも当てにはならぬ。」
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)