“鬼婆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おにばば53.3%
おにばばあ20.0%
おにばばア6.7%
ばあ6.7%
をにばば6.7%
ヤガ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
蝶子も客の手前、粋をきかして笑っていたが、泊って来たりすれば、やはり折檻の手はゆるめなかった。近所では蝶子を鬼婆おにばばと蔭口たたいた。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
けれどもいまにもうしろから鬼婆おにばばあ襟首えりくびをつかまれそうながして、ばかりわくわくして、こしがわなわなふるえるので、あし一向いっこうすすみません。
安達が原 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
「泣かないでも可いじゃアないか。お前さんは亭主の言いつけ通り為たのだから可いじゃアないか。フン何ぞと言うと直ぐ泣くのだ。どうせ私は鬼婆おにばばアだから私が何か言うと可怕こわいだろうよ」
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
従来此深山にりて人命をうしなひしものすでに十余名、到底とうてい深入しんにふすることをいにしへより山中におそろしき鬼婆をにばばありて人をころして之をくらふ、しからざるも人一たひを此深山にるれは
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
と、バサウリュークの顔は急に生気を帯びて、その両眼がぎらりと光つた。『やつと鬼婆ヤガめが帰りをつたな!』さう彼は、歯の隙間からつぶやいた。