“可怕”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こわ46.2%
おっかな15.4%
おそろ7.7%
おそろし7.7%
おっかなく7.7%
おッかな7.7%
こわく7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それでもまだ彼は、君の可怕こわがり方にはどうも本当らしさが見えないなどと云つて、彼女の話を覆さうといろいろ説いて見た。
「どうですかね。安心して私に委せておけないような人達ですからね。何を仕出来しでかすかと思って、可怕おっかないでしょう」お島は可笑おかしそうに笑った。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
然し今でも真夜中にふと眼をますと酒も大略あらまし醒めていて、眼の先を児を背負おぶったお政がぐるぐる廻って遠くなり近くなり遂に暗の中に消えるようなことが時々ある。然し別に可怕おそろしくもない。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
一寝入したかと思うと、フト眼がめた、眼が覚めたのではなく可怕おそろしい力がやみの底から手を伸してり起したのである。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
なくなンなすッたよが一寸ちょっと分らなかったが、死んだのだと聞くと、吃驚びっくりすると同時に、急に何だか可怕おっかなくなって来た。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
と、折柄おりから絶入るように啼入るいぬの声に、私は我知らず勃然むッくり起上ったが、何だか一人では可怕おッかないような気がして
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
『サア言え! 聞いたらきいたと言え! かくすかお前は』と僕の顔をにらみつけましたから、僕も益々可怕こわくなり
運命論者 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)