“わずら”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
煩70.4%
患20.2%
累4.9%
病3.6%
労0.2%
擾0.2%
煩病0.2%
配0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
母のおくまは正月からの煩(わずら)いで、どっと床に就いているので、きょうの大浚いを見物することの出来ないのをひどく残念がっていた。
それは私の叔父の家で、その当時、麹町(こうじまち)の一番町に住んでいたが、叔父は秋のはじめからの患(わずら)いで、歳末三十日の夜に世を去った。
正月の思い出 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
かつては非人と言われた唱門師(しょうもんじ)支配の下(もと)におったという履歴を有していても、それが幾分でもその子孫に累(わずら)いをなしているでありましょうか。
融和促進 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
そのためによし病(わずら)って死んだって、また恥ずべき名が世間に立とうとも自分ひとりのことである。何人にもどうしてくれといいたくない。
霜凍る宵 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
北兵中国の兵は、みな水に馴れず、いま大江に船を浮かべ、久しく土を踏まず、風浪雨荒(ふうろううこう)のたびごとに、気を労(わずら)い身を疲らす。ために食すすまず、血環(ちめぐ)ること遅(ち)、凝(こ)って病となる。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
己(われ)と籠を作って籠の中の鳥になって居るのが可笑(おか)しくもある。但花や果物を無暗に荒(あら)されたり、無遠慮なお客様に擾(わずら)わさるゝよりまだ可と思うて居る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
『もしや、煩病(わずら)っているのじゃないか。ひょっとして、首でも縊(くく)って?』
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と言う金ちゃんの言葉の意味はわからぬながらも私は娘のために心を配(わずら)わした。けれどもはかない私の思い出の中心となるのはこの柳屋の娘ではなかった。
山の手の子 (新字新仮名) / 水上滝太郎(著)