“わざわ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
82.1%
13.7%
1.7%
0.9%
0.9%
0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しあわせなことに汽車がブルガリア領に入れば商人は伊太利人の武士気質にわざわいされなくて思うままに我意を通すことができるのです。
孟買挿話 (新字新仮名) / 吉行エイスケ(著)
そしてそのなきがらをめたおはか将軍塚しょうぐんづかといって、千何年なんねんというながあいだ京都きょうと鎮守ちんじゅ神様かみさまのようにあがめられて、なになかわざわいのこるときには
田村将軍 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
唐の国でもこの種類の寵姫ちょうき楊家ようかじょの出現によって乱がかもされたなどとかげではいわれる。今やこの女性が一天下のわざわいだとされるに至った。馬嵬ばかいの駅がいつ再現されるかもしれぬ。
源氏物語:01 桐壺 (新字新仮名) / 紫式部(著)
「いやいや、一敵減ずれば、一敵生ず。——決して安心はならぬ。甲軍の強大があればこそ、抑えられていた越後の上杉謙信が、こんどは直接、こっちへわざわいして来ようぞ。謙信の眼の黒いうちは、どうしてまだまだ……」
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心がそんなことにひっかかると私はいつも不眠をわざわいされた。眠れなくなると私は軍艦の進水式を想い浮かべる。その次には小倉百人一首を一首宛思い出してはそれの意味を考える。
冬の蠅 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)
末路寂寞せきばくとしてわずか廓清かくせい会長として最後の幕を閉じたのはただに清廉や狷介けんかいわざわいしたばかりでもなかったろう。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)