“わずろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
87.5%
12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わずろうている父御ひとりを心安う過ごさせることも出来ようぞと、親切にいうて下されたが……
玉藻の前 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
その、すさまじい行燈でさえが、無聊ぶりょうと、冷遇と、閑却と、無視との間に、何か一応の怨言うらみごとをさしはさんでみようとして、それで何を恐れてか、それを言いわずろうているほどに荒涼なこの一室。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
長いことわずろうてはったん?………と聞いても、さあ、………と云うので、この頃ちょっとも会うてやないのん? と云うと、又、ふん、と鼻の先で答えたきりであった。
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)