“わざはひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ワザハヒ
語句割合
48.0%
22.0%
8.0%
禍害4.0%
災禍2.0%
2.0%
2.0%
2.0%
災厄2.0%
災難2.0%
禍厄2.0%
禍殃2.0%
2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それを聽いてからお道には暗い陰がまつはつて離れなかつた。どんなわざはひが降りかゝつて來やうとも自分だけは前世の約束とも諦めよう。
半七捕物帳:01 お文の魂 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
是故にいかなるわざはひのわが身にせまるやを聞かばわが願ひ滿つべし、これあらかじめ見ゆる矢はその中る力弱ければなり。 二五—二七
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
己はかえのために金を遺して遣ることは出来ない。し出来るにしても、それは己の望む所では無い。金をのこすのは兎角わざはひを貽すと同じ事になる。その代に己は子孫のために陰徳を
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
禍害わざはひなるかな、偽善なる学者、なんぢらは人の前に天国を閉して、自ら入らず、入らんとする人の入るをも許さぬなり。盲目めしひなる手引よ、汝らはぶよし出して駱駝らくだを呑むなり。
如是我聞 (新字新仮名) / 太宰治(著)
手にかけたる者なれば解放ときはなせしとてすぐ音羽おとはかへさば如何なる災禍わざはひおこらんも計られず又かの親子しんしも家主を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
やぶ寸善すんぜん尺魔せきま俚言ことわざむべなる哉大藤武左衞門の女兒むすめお光は孝行のとくならず隣家となり老婆らうば婚姻こんいんの事如斯とふれ歩行あるくより思はぬ事の起りて喜ぶ幸ひも今ふりかは災禍わざはひもとを如何と尋るに此裏長家の家主を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その泣くさまは、青山は枯山なす泣き枯らし河海うみかはことごとに泣きしき。ここを以ちてあらぶる神の音なひ二二狹蠅さばへなす皆滿ち、萬の物のわざはひ悉におこりき。
ここによろづの神のおとなひは、さばへなす滿ち、萬のわざはひ悉におこりき。
わざはひの甚しからぬも、商工わたらひさまたげ物を破りて、垣の隣のそしりをふせぎがたく、害の大なるにおよびては、家を失ひ、国をほろぼして、天が下に笑を伝ふ。
よひ々里に出でて人をわざはひするゆゑに、ちかき里人は安き心なし。我これを聞きて一二七捨つるに忍びず。わざわざ来りて教化けうげし、本源もとの心にかへらしめんとなるを、汝我がをしへを聞くやいなや。
されば我が出行いでゆきしあとをこそ案ぜしに、果してかかるわざはひは出で来にけり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
や、別に心当こゝろあたりも無いが、災厄わざはひと云ふものは、皆な意外の所より来るのだから」
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
ウルピノさん聖人ひじりおつしやつたやうに、むかしから色々いろ/\口碑くちつたへのあるなかで、船旅ふなたびほど時日ときえらばねばならぬものはありません、凶日わるいひ旅立たびだつたひと屹度きつと災難わざはひ出逢であひますよ。
……おくよ、をばかみたゞ一人ひとりしかたまはらなんだのを不足ふそくらしうおもうたこともあったが、いまとなっては此奴こやつ一人ひとりすら多過おほすぎる、りもなほさず、呪咀じゅそぢゃ、禍厄わざはひぢゃ、うぬ/\、賤婢はしたをんなめ!
教会へは及ばずながら多少の金を取られてる、さうして家庭かない禍殃わざはひ種子たねかれでもようものなら、我慢が出来るか如何どうだらう
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
初め天皇、わざはひに逢ひて、逃げましし時に、その御かれひりし猪甘ゐかひ老人おきなぎたまひき。ここに求ぎ得て、喚び上げて、飛鳥河の河原に斬りて、みなそのやからどもの膝の筋を斷ちたまひき。